機内の「テロ」の会話で緊急着陸、拘束の3人は後に釈放
ロンドン(CNN) 英ロンドンへ向かっていた格安航空会社イージージェットの機内で、乗客の男性3人が「テロ関連」の会話をしていたとして「国家に対する犯罪」の容疑で拘束され、同機はドイツ西部ケルンの空港に緊急着陸した。しかしケルンの警察が捜査した結果、目撃者の証言からはそうした会話の内容は確認できなかったとして、男性3人は釈放された。
ケルンの警察や検察によると、拘束されたのは英国籍の31歳と38歳、48歳の男性。スロベニアの首都リュブリャナからロンドンへ向かう国際便の機内で10日、「テロ関連の内容」について話をしていたとして、複数の乗客が乗員に通報した。
同機は行き先を変更してケルンの空港に緊急着陸。乗客151人全員が非常用スライドから脱出し、その際に数人が軽傷を負った。
拘束された男性3人は警察署に連行され、警察は乗員と乗客17人からも事情を聴いた。3人のうち1人が持っていたバックパックは爆弾処理班が調べ、安全な環境で爆破処理した。機内は探査犬などを使って捜索したが、爆発物は見つからなかった。
拘束された3人は出張のためスロベニアに滞在していたといい、数時間後に釈放された。警察は、3人の取り調べでも、所持品や機内の捜索でも、テロとの関連は確認できなかったと説明。「真に危険な状況ではなかった」と判断した。
同便の出発は翌11日に延期され、乗客全員のためにホテルや食事が手配された。