中国の活動家、劉暁波氏が「危篤状態」 入院先の病院が発表
北京(CNN) ノーベル平和賞の受賞者で、末期の肝臓がんと診断された中国の活動家、劉暁波(リウシアオポー)氏について、入院先の病院の医師団は10日、劉氏が「危篤状態」にあると発表した。
この前日には、劉氏を診断した米独の医師2人が、許可が得られれば治療のために海外に搬送することは可能だとの見方を示していた。
病院の発表によれば、劉氏は症状や体調が悪化。侵襲的処置や放射線治療は不適切との診断が下されたという。医師団は感染を防ぐ治療や血液を浄化する療法を行っているという。
こうした治療方針について、家族には通知がなされたという。
劉氏は1989年の天安門事件以降、繰り返し投獄されてきた。08年には知識人らが共産党独裁体制の終結などを求めて発表した「08憲章」の起草に参加し、国家転覆を扇動したとして有罪になった。
劉氏は2009年に11年の禁錮刑を言い渡されて服役。10年にはノーベル平和賞を受賞していた。先月になって、末期の肝臓がんと診断されたことを理由に仮釈放され入院していた。