中国の活動家、劉暁波氏が肝臓がんで死去 61歳
北京(CNN) ノーベル平和賞を受賞した中国の反体制活動家、劉暁波(リウシアオポー)氏が13日、肝臓がんによる多臓器不全のため死去した。61歳だった。地元当局が発表した。
劉氏は6月に獄中でがんと診断されて仮釈放されたが、海外で治療を受けたいという本人の希望は、国際的圧力にもかかわらず、中国政府が認めなかった。その後ドイツと米国の医師が面会を許されていた。
劉氏は1989年に天安門広場で開かれた抗議運動に参加するなど、中国の民主化要求運動にかかわり、10年以上を獄中で過ごした。
直近では政治改革と人権保護を訴える「08憲章」の起草にかかわったことで罪に問われ、2009年12月、国家権力の転覆をあおったとして、11年の禁錮刑を言い渡された。
2010年にはノーベル平和賞を授与されたが、受賞式には出席できなかった。
劉氏が治療を受けていた瀋陽の司法当局は、容体が悪化し続けたため10日から緊急治療を開始したと発表していた。
中国外務省の耿爽報道官は、劉氏が肝臓がんと診断されて以来、「人道的な見地から、法に従って治療に全力を尽くした」と説明。劉氏は中国の法を犯した人物だと強調し、同氏の処遇に対する国際社会の批判については、中国の内政に関する不当な干渉だとはねつけた。