中国、ジブチで軍事拠点開設へ 初の海外基地に部隊派遣
(CNN) 中国が軍事基地の公式の開設に先立ち、アフリカ東部のジブチに部隊を派遣した。中国国営の英字紙グローバル・タイムズが12日に伝えた。同国が海外に軍事拠点を開設するのは初めてとなる。
中国海軍の軍艦2隻は11日に広東省の湛江を出航。インド洋を横断してジブチを目指す。
グローバル・タイムズは論説の中でジブチ基地の重要性を強調し、「これは人民解放軍の初の海外基地であり、そこに部隊を駐留させる。これは商業補給地ではない。この基地は中国海軍のさらなる進出を支援する。その意味は大きい」とした。
同紙によると、ジブチ基地は主に、同地で海賊の取り締まりや人道支援にあたる中国軍艦の活動を支える役割を担う。「世界支配を模索するわけではない」としている。
中国外務省の耿爽報道官は12日の定例会見で、基地の開設は同地域に平和と安定をもたらす取り組みの一環だと述べ、「中国は2008年以来、ソマリア沖のアデン湾に海軍の船舶を派遣して護衛任務を行ってきた」と説明。「基地の完成と運用は、中国が護衛任務や人道支援において国際的な責務を果たす一助となり、ジブチの経済的、社会的発展を促す一助にもなる」と強調した。
中国はここ数年、アフリカ各地で軍事的関係を拡大してきた。欧州外交評議会(ECFR)の報告書によれば、今やアフリカの平和と安定は「明らかに中国の外交政策の一部」となっている。