ミャンマーのロヒンギャ迫害、多数派仏教徒の本心とは
ミャンマー国民と見なされないロヒンギャに対する古くからの偏見は根強い。「やつらは先住民族に対するテロリストだ」。あるヌードル販売業者はそう切り捨てた。
内国水運管理局の職員で、最近まで2年以上ラカイン州で勤務していた男性は、仏教徒がイスラム教徒に脅かされていると主張し、「彼らは膨張している」「あまりにたくさんの子どもを作る」と訴える。
12万人あまりのロヒンギャが、州によって隔離地域に住むことを強要されている現状についても、全く問題はないという意見だ。そうした地域を訪れたこともない。「外部の者にとっては危険すぎる」と告げられているからだ。
「彼らは護衛付きで外出できる。問題はない。公立病院にも来るし、市場へ買い物に来ることもできる」
ミャンマーの国民の約90%は仏教徒だが、「イスラム教徒が仏教徒を脅かす」という考え方は、出版物や宗教関連の刊行物などにも掲載されて広く浸透しているという。
ただ、ロヒンギャに敵意を感じる人ばかりではない。