プエルトリコ、ハリケーン死者10人に 通信途絶え孤立
携帯電話もつながりにくくなり、米本土などではプエルトリコに住む家族と連絡が取れなくなった人たちが不安を募らせる。現地の通信当局によれば、23日現在、携帯電話基地局の95%以上が稼働していない。
稼働している数少ない基地局の近くでは、住民が道路沿いに車を停め、電波を求めて集まっている。
北西部ではグアハタカ川近くのダムが決壊する恐れが強まり、当局が数千人の住民の元を巡回して警戒を促した。「あとどのくらい持ちこたえられるか分からない。構造が重大なダメージを受けている」と当局者は話す。
米国立ハリケーンセンターによると、米東海岸も今後数日のうちにマリアの影響が出る恐れがあり、ノースカロライナ州やサウスカロライナ州などの沿岸部の住民は警戒する必要がある。
マリアの現在の勢力は5段階で下から2番目の「カテゴリー2」で、風速は約50メートル。バハマ諸島東部の大西洋上を時速15キロの速度で北上している。
気象当局によると、米南東部の海岸では今後数日の間、危険な高波や潮流に注意する必要がある。
マリアはドミニカ国とプエルトリコ、ドミニカ共和国、米領バージン諸島、英領タークス・カイコス諸島を直撃した。