政権派の武装勢力、米軍基地周囲に侵入 シリア
(CNN) シリアで過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討作戦を進める米軍主導の有志連合は4日、シリア南東部にある米軍基地周囲に設定される「紛争回避地帯」にアサド政権派の武装勢力が一時侵入したと報告した。
有志連合のライアン・ディロン報道担当者(米陸軍大佐)はCNNの取材に、シリアに軍事介入するロシア軍との間に設置済みの緊急連絡手段を通じてこの事実を報告。その後、武装勢力は撤退したという。
一時侵入に伴う衝突の発生などは伝えられていない。
侵入した場所は「アトタンフ陣地」で、ロシア国防省は4日、ISIS戦闘員はパルミラからデリゾールへつながる高速道路上に政権軍が設ける検問所を攻撃したとの声明を発表。この出撃拠点はアトタンフ周辺の交戦回避地帯で、米軍はISISを支援していると主張していた。また、ロシア空軍機によるアトタンフ周辺への空爆の準備にも言及した。
ディロン大佐はロシア側の主張に反論し、アトタンフ周辺でのISIS戦闘員の活動も否定した。有志連合当局者によると、米軍部隊はアトタンフ陣地を地元の反ISIS勢力の訓練に使っている。