カタルーニャ州首相、国王を批判 独立投票巡る応酬続く
(CNN) スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立の是非を問う住民投票をめぐり、フェリペ国王が州政府指導部に警告を発したことを受け、プッチダモン州首相は4日、投票後の国内の分断を修復する取り組みを進めていないとして国王を批判した。
プッチダモン氏はバルセロナにある州政府庁舎で行われたテレビ演説で、フェリペ国王はスペインを見舞っている政治・憲法上の危機を仲介する機会を逃したと言及。ラホイ首相率いる中央政府とは「異なる考え方を持つ数百万人のカタルーニャ州民を無視した」と述べた。
国王を尊敬し対話の呼びかけを期待している多くのカタルーニャ州民を失望させた、としている。
また、国王には外交的な対立の際に仲介を行う憲法上の義務があると指摘。「われわれは仲介を必要としている」「今回の対立は警察ではなく政治的な方法により解決されなければならない」と述べた。
国王は前日のテレビ演説で、カタルーニャ州政府指導部は「法の外」で行動したと厳しく警告。分離への動きを強行することで、「容認できない不忠」の態度を示したと批判していた。
住民投票で投票者の90%が独立支持の票を投じたことを受け、プッチダモン氏は9日に正式に独立を宣言するとみられている。投票では、住民とスペイン警察との間で衝突が発生した。