カタルーニャ州首相、独立宣言を先送り スペイン
(CNN) スペイン北東部カタルーニャ自治州のプッチダモン州首相は10日、州議会で演説し、正式な独立宣言を先送りする方針を表明した。
プッチダモン氏は表明の中で、カタルーニャは中央政府から独立する権利を獲得したと宣言。「10月1日の住民投票の結果を受け、カタルーニャは独立国となる権利、声を聞き入れてもらい尊重される権利を獲得した」とした。
そのうえで、「カタルーニャの人々から託された独立共和国になるという意思を私は守る」と述べると、議会から拍手が上がった。
一方でプッチダモン氏は州議会に対し、1日の住民投票以来スペインの混乱を招いてきた政治的対立を緩和したい考えを表明。議会は対話を模索するため、正式な独立宣言をいったん凍結するべきだとも付け加えた。対話の形式や仲介者の顔ぶれについては具体的に触れなかった。
スペインのラホイ首相は11日朝、緊急閣議を召集した。ラホイ氏は先に、プッチダモン氏が独立の主張を取り下げない限り、対話に応じない姿勢を示していた。
また、サエンスデサンタマリア副首相はプッチダモン氏の動きを一蹴し、「カタルーニャ州首相の演説は自分がどこへ向かっているか、自分が何をやりたいのか分かってない人物の発言だ」と主張。プッチダモン氏が中央政府に対し仲介を押しつけることはできないと述べた。