スペイン裁判所、カタルーニャ州前閣僚8人の勾留を命令
(CNN) スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立問題で、スペインの裁判所は2日、召還に応じたカタルーニャ州政府の前閣僚8人の勾留を命じた。保釈は認められていない。一方、スペイン検察は、解任されたプッチダモン前州首相に対する逮捕状を請求した。
プッチダモン氏はスペインを離れ、10月30日にベルギーの首都ブリュッセルに姿を現した。スペイン検察は同日、反乱罪や扇動罪、公金流用罪でプッチダモン氏と前閣僚13人に対する訴追の方針を発表。裁判所はこの件で同氏や前閣僚を召喚したが、2日に出頭したのはこのうち9人で、プッチダモン氏は出頭しなかった。
裁判所判事は出頭した8人の勾留を命じる一方、9人目については5万ユーロ(約665万円)の保釈金を設定した。
前閣僚の大半の代理人を務める弁護士は今回の決定について、「政治的な動機がある」「度を超えている」と言及。判事は単に前閣僚らのパスポートを押収するだけで出国を阻止できたはずだと主張した。
プッチダモン氏と他の前閣僚4人は依然、ブリュッセルに滞在しているとみられている。スペインの首都マドリードの検察はこの5人全員について、欧州各国での逮捕が可能となる欧州逮捕状の発付を裁判所に請求した。
プッチダモン氏は10月1日の独立投票を主導し中央政府に激震を走らせるなど、中央政府との対峙(たいじ)を続けている。この危機は先週、カタルーニャ州議会が一方的に独立を宣言したことで激化した。