チュニジア、エミレーツ航空乗り入れを禁止 女性の搭乗拒否に対抗
(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)のエミレーツ航空が突然、チュニジア人女性の搭乗を拒否したことに対し、チュニジア当局は26日、エミレーツ航空機の同国への乗り入れを全面的に禁止する措置を発表した。
エミレーツ航空は22日、理由を説明しないまま、チュニジア人女性がUAE行きの便に乗ることを当面禁止すると発表。チュニジアの首都チュニスの空港やメディアが騒然となった。
チュニジアの大統領報道官が26日に語ったところによると、UAEはチュニジア人女性またはチュニジアの旅券を持った女性が攻撃を仕掛ける恐れがあるとの懸念を指摘していたという。
これに対してチュニジアの運輸当局は25日、エミレーツ航空が合法的な運航に向けた解決策を見出すまでの間、同航空機の乗り入れを禁じると発表した。
エミレーツ航空はツイッターを通し、UAEのドバイからチュニジアへ向かう便は「チュニジア当局の指示」により運航を停止すると述べた。
ただしチュニジア当局は「外交上の危機ではない」との立場を示している。UAEに滞在するチュニジア人が帰国を希望する場合については、現地の領事館内に対応チームを設置したという。
UAEのガルガシュ外務担当国務相は24日、エミレーツ航空による搭乗禁止は保安上の措置だったと説明。セキュリティー情報に基づいて「状況に応じた限定的な措置」を取り、チュニジア側に連絡したと述べたうえで、チュニジア女性への敬意を表明し、誤解を避けようと呼び掛けた。