ロシアのラブロフ外相、米を非難 「世界を不安定に」
モスクワ(CNN) ロシアのラブロフ外相は15日、年初の記者会見で、世界情勢を不安定化させているとして米国を非難した。米国は近く、ロシアに対し、米大統領選に介入したとして新たな制裁を科すとみられている。ロシアは大統領選への介入を否定している。
ラブロフ外相は、北朝鮮やイランの出来事に関連して、繰り返し「威嚇」を行っていると批判し、それらによって世界情勢はさらに不安定化したと指摘した。
ラブロフ外相は米国のトランプ大統領の名前は出さなかった。しかし、トランプ氏はツイッターを通じ、北朝鮮やイランに対して、攻撃的な投稿を繰り返している。
ラブロフ外相は、米国が朝鮮半島情勢の緊張を高めていると批判。「米国が軍事的衝突は不可避だと明言しているが、そのような無謀さによる破滅的な結末は全員が理解している」と指摘した。ラブロフ外相はまた、他国が外交を通じて北朝鮮政権との対話の再開を目指すなかで、米軍が軍事演習を北朝鮮周辺で拡大することは緊張を高めることになると非難した。
ラブロフ外相は、イランとの核合意から米国が離脱することに対しても警告を発した。トランプ大統領はイラン核合意の撤廃を示唆している。
ラブロフ外相は、米国がイラン核合意から離脱しようとする姿勢を見せることは北朝鮮政府との間で将来結ばれる合意を弱体化させると指摘。信頼できるパートナーとしての能力に疑念を抱かせることになる理由を与えることは残念だとの見方を示した。