サムスン電子副会長に執行猶予、贈賄罪などの一審から減刑 韓国
香港(CNNMoney) 韓国のソウル高裁は5日、贈賄罪などの罪に問われていた韓国サムスン電子の李在鎔(イジェヨン)副会長に懲役2年6月、執行猶予4年の判決を言い渡した。
昨年8月に行われた一審では懲役5年の実刑判決が下っていた。
サムスングループの事実上のトップと目される李副会長は、企業合併への協力の見返りとして朴槿恵(パククネ)前大統領に賄賂を贈った罪のほか、偽証や横領、海外資産の隠匿などでも有罪となった。
朴前政権の崩壊につながった大規模な汚職スキャンダルの一部である李副会長の公判は、「世紀の裁判」として数カ月にわたり韓国中がその行方を注視していた。
1年近く拘留されていた李副会長は、判決文が読み上げられて間もなく裁判所を後にし、外で待機していたバスに乗り込んだ。
5日の判決を受け専門家からは、有力財閥に対する韓国司法の寛大さが改めて示されたとの見方が出ている。
サムスンに関する著書を近日刊行予定のジェフリー・ケイン氏は「韓国はホワイトカラーの犯罪に甘いことで知られる」「懲役5年が言い渡された一審の判決で状況が改善するとの期待が高まったが、今回の結果により何も変わっていないことが露呈した」と述べた。