英国会でセクハラ横行、5人に1人が被害や目撃 調査委報告
ロンドン(CNN) 英国国会で働く職員の5人に1人が過去1年の間、性的な嫌がらせや不適切な行為の被害を受けていることが超党派グループがこのほどまとめた新たな報告書で判明した。
報告書は職員ら計1377人の回答を踏まえたもので、19%がセクハラ被害の体験もしくは目撃を証言。セクハラ以外の迷惑行為やいじめを報告したのは39%だった。この被害者のうち45%が女性で、35%が男性だった。
報告書作成を主導した議員は、セクハラ撲滅などのため議員やスタッフを対象にした新たな行動規範の作成を要望。報告書はこれら迷惑行為を働いた議員やスタッフに科す罰則も提案し、文書での謝罪、訓練の義務付け、今後の適切な振る舞いを約束する合意取り付けや議席の剥奪(はくだつ)なども盛り込んだ。
また、職員らの苦情は独立したセクハラ対処の専門家が処理に当たることや苦情を申し立てた人物の匿名性の維持なども主張した。
今回の報告書は今月後半、国会両院で審議される予定。同国国会などでは昨年後半から閣僚や要職を務める議員らによるセクハラ疑惑が噴出し、メイ首相は同年11月、国会内の現状調査を命じてもいた。