タイで代理出産の子ども13人、父親の日本人男性に親権
バンコク(CNN) タイの裁判所は20日、日本人男性(28)が同国での代理出産で生まれた子ども13人の親権を主張していた裁判で、男性の主張を認める判断を下し、政府に子どもの引き渡しを命じた。
タイ政府は2014年、違法な代理出産の疑いがあるとして、当時1歳以下だった子どもたちを首都バンコク市内のアパートで保護していた。アパートではそれまで7人の女性が子どもたちを養育していた。
同国ではその後、外国人による代理出産を禁止する法律が成立した。
男性は「大家族」を望んでいたとされ、政府の保護下で暮らす子どもたちに日本語と英語の教育費を送り続けていた。男性の母親も日本から毎月面会に訪れていたという。
タイの中央青年家庭裁判所は、男性が日本の上場企業で最高経営責任者(CEO)を務め、多数の企業の株主でもあることを指摘。十分な経済力があると判断した。この決定を受け、男性の弁護士はCNNに「本人も大変喜んでいる」と話した。
男性は子どもたちを日本に連れ帰る意向。すでに東京都内の大きな公園に近い土地を購入済みで、そこに家を建てて専門の養育者を雇い、子どもたちが学齢に達したら近隣のインターナショナル・スクールに入れる予定だという。タイ当局は円滑な引き渡しに協力し、今後も養育状況を見守るとの姿勢を示した。
男性は15年までにタイでの代理出産で17人の子どもをもうけたが、このうち4人の親権はすでに認められていた。弁護士によれば、さらにインドでも代理出産で2人の子どもが生まれているという。