中国の長距離爆撃機、南シナ海の人工島で離着陸に成功

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中国人民解放軍のH6K爆撃機

中国人民解放軍のH6K爆撃機

(CNN) 中国人民解放軍が、南シナ海の島に長距離爆撃機を着陸させることに初めて成功したと発表した。南シナ海を巡っては、人工島の軍事拠点化を進める中国に対し、近隣諸国や米国が警戒を強めている。

人民解放軍は18日、核の搭載が可能な「H6K」を含め、複数の爆撃機の離着陸を成功させたと発表した。どこの島で行ったのかは明らかにしていない。今回の作戦について、地域的リーチの拡大、機動力の向上、攻撃能力の強化を目指す一環と位置付けている。

中国共産党の機関紙、人民日報のツイッターには、長距離爆撃機が島から発進して飛行し、着陸する映像が掲載された。

アジア海洋透明性イニシアチブ(AMTI)の専門家はこの島について、南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島にあるウッディー(永興)島と思われると指摘している。同島にはパラセル諸島で最大の中国基地があり、唯一、爆撃機が着陸できる長さの滑走路が整備されている。

H6Kは、過去に同島に着陸したとみられている戦闘機を大幅に改造した中国の最新鋭爆撃機で、半径3500キロの範囲に到達できる。ウッディー島からの双発エンジン爆撃機発進は、南シナ海全域が戦闘飛行圏内に入ることを意味すると専門家は指摘する。

AMTIの専門家によると、中国は南シナ海中部のウッディー島だけでなく、南寄りのスプラトリー(中国名・南沙)諸島にあるミスチーフ礁、スビ礁、ファイアリークロス礁にも、ほぼ同一の運用が可能な滑走路を建設していることが、衛星画像で示されているという。

中国が予告通りにスプラトリー諸島からの展開を進めれば、オーストラリア北部やグアムの米軍施設に到達することも可能になる。

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