不明マレーシア機の捜索、29日で打ち切り 4年越しの謎解けず
(CNN) マレーシア運輸相は23日、4年前に消息を絶ったマレーシア航空の旅客機「MH370便」の捜索が29日で打ち切られると発表した。
マレーシアの閣議は、同機の捜索を続けている米国企業オーシャン・インフィニティの求めに応じ、捜索期間を29日まで延長することを了承。運輸相は記者団に対し、以後の捜索期間延長は行わないと断言した。
MH370便は2014年、乗客乗員239人を乗せてマレーシアのクアラルンプールから中国の北京へ向かう途中で消息を絶った。
マレーシア、中国、オーストラリアは当初、インド洋で71万平方キロを超す広大な範囲を捜索したが、同機の痕跡を見つけることはできず、昨年1月に捜索を打ち切った。
それまでの捜索にかかった費用はおよそ2億オーストラリアドル(約166億円)。費用の大部分はマレーシア政府が負担した。
オーシャン・インフィニティは、発見できなければ報酬は請求しないという条件で、捜索を引き継いでいた。
同機の存在を示す唯一の手掛かりは、アフリカ東部の海岸や周辺の島に漂着した翼の部品などの残骸だった。漂着地点は、同機が墜落したと思われる地点からは遠く離れていた。
同機が消息を絶った原因については、操縦士の自殺説を含め、さまざまな説が飛び交った。
しかし捜索活動を率いたオーストラリアの調査団は自殺説を否定し、同機の消息途絶は事故だったとの見解を発表。オーストラリア 運輸安全委員会(ATSB)は22日の議会証言で、同機は燃料が底を突き、インド洋に墜落した可能性が大きいと指摘した。