ドローンが捉えた廃墟の街 イエメン内戦の最前線
若年層への影響も深刻だ。ラヒジュの近くにある避難所にいる9歳になるマイリキ・セイフちゃんは体重が2キログラムしかなく、骨と皮だけだ。母親のマリアムさんは「私たちが避難民としてここに着いたとき、娘に悪いところはなにもなかった。その後、はしかにかかり、下痢と嘔吐(おうと)が始まった。とてもやせこけた」と語る。緊急の配給だけで命をつなぎとめているのが現状だ。
イエメンでは内戦により民間人1万人以上が死亡し、4万人が負傷した。きれいな水を利用できない人の数は1500万人にのぼる。
国連は昨年、イエメンでの戦争で子どもを殺害したり負傷させたりしているとしてサウジをブラックリストに載せた。サウジは民間人を標的にすることはないとしているほか、国連の指摘についても否定している。