北朝鮮の党副委員長が米国へ 正恩氏の最側近
ソウル(CNN) 北朝鮮の金英哲(キムヨンチョル)朝鮮労働党副委員長が米国を訪問し、ポンペオ国務長官と会談する予定が明らかになった。英哲氏は、金正恩(キムジョンウン)党委員長の最側近の一人として知られる人物だ。
トランプ米大統領も29日早朝のツイートで、英哲氏が米朝首脳会談について協議するため、ニューヨークへ向かっていることを確認した。
サンダース大統領報道官は、同氏が今週中にポンペオ氏と会談するとの見通しを示した。
北朝鮮からこれほど高位の人物が米国を訪れるのは、2000年に国防委員会第一副委員長だった趙明禄(チョミョンロク)氏がホワイトハウスで当時のクリントン大統領と会談して以来。
英哲氏は正恩氏の妹、金与正(キムヨジョン)氏とともに、南北、米朝間の緊張緩和を主導してきた人物だ。南北関係の責任者として正恩氏に付き添い、最近2回開かれた韓国との首脳会談にも出席した。ポンペオ氏が今月、北朝鮮を訪れた際にも面会している。
同氏の訪米からは、米朝両国が直接連絡を取り合い、首脳会談に向けて緊密な協力を続けていることがうかがえる。高官の派遣自体が双方の信頼醸成に役立つとの指摘もある。
6月12日に予定される米朝首脳会談をめぐっては、双方が南北軍事境界線上とシンガポールに代表団を派遣し、実現に向けた協議を進めている。