爆薬積んだ「凧」で火災 イスラエル軍、ガザ空爆で対抗
(CNN) イスラエル軍は21日までに、パレスチナ自治区ガザからイスラエル南部へ爆薬や可燃性物質を積んだ凧(たこ)や風船が多数飛ばされる攻撃があったため同自治区北部の軍事関連施設2カ所や軍需品製造施設に報復の空爆を加えたと述べた。
これら凧などはイスラエル南部内での火災発生を狙ったとみられる。この種の攻撃はここ数週間で目立ち始め、イスラエル議会の外交・国防委員会によると同国内で400件以上の火災を起こし、6000エーカー(約24平方キロ)以上の農地が焼失などした。消防当局によると、これら火災の1日当たりの件数は20〜30件。
イスラエル税務当局者によると、火災による被害額は推定200万米ドル(約2億2200万円)。
イスラエル軍は、凧を放つパレスチナ人近くやその現場付近のイスラム組織「ハマス」の拠点に警告射撃を行うなどの対抗措置を講じている。
ガザとイスラエルの境界線周辺ではここ数カ月間、パレスチナ人によるイスラエル、米国への抗議デモなどが多発、イスラエル軍との衝突も起きている。パレスチナ人の死者はこれまで120人以上に達し、イスラエル軍の実弾なども用いる過剰な対抗措置が非難されてもいる。
イスラエル軍によると、18日早朝にはガザからイスラエル方面へ3発のロケット弾が撃ち込まれ、2発は同国の空き地に着弾し、3発目はガザ側に落ちた。