EU、移民・難民問題で合意 伊の危機感共有
ブリュッセル(CNN) 欧州連合(EU)は29日に首脳会議を開き、域内に流入する移民・難民についての合意をまとめた。今後は受け入れの負担を加盟国の間でより幅広く分担することになるとみられる。
欧州理事会の出した声明によれば、EUは移民関連のセンターを欧州域外に設置することも検討するという。
今回の首脳会談は、当初英国のEU離脱に焦点を当てる予定だったが、実際には地中海から欧州へ船で大挙して押し寄せる移民・難民の対策が中心議題となった。
関係者の1人がCNNに明らかにしたところによると、イタリアは移民問題が扱われなければ会談での合意阻止に動くことも辞さない構えを見せていたという。イタリア政府は最近、リビア沖で救助された移民・難民を乗せた船の国内への寄港を拒否し、他の国々との間で非難の応酬を繰り広げていた。
同国のコンテ首相は合意について「交渉は長時間に及んだが、今日以降、イタリアはもう一人ではない」と語った。