洞窟から生還の13人が退院会見、奇跡の脱出を振り返る タイ

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食料は持っておらず、洞窟の天井からしたたり落ちる水を飲んで空腹をしのいだという/Navy Seals/UPI/Newscom

食料は持っておらず、洞窟の天井からしたたり落ちる水を飲んで空腹をしのいだという/Navy Seals/UPI/Newscom

ところが水は引くどころか急激に増水したため、エカポンさんは少年たちに対し、高い場所を見つけ、穴を掘って出口になりそうな所を探すよう指示した。

食料は持っていなかったため、一行は水だけを飲んでしのいだ。「食べ物のことは考えないようにした。考えるとお腹がすくから」。最年少のタイタン君(ニックネーム、11歳)はそう告白した。

一行を初めて発見したのは英国人ダイバーだった。英語で返事をした14歳のアドゥル君は、あまりに衝撃的だったため、「ハロー」と言うのがやっとだったと振り返る。「本当に奇跡だと思った。どう答えていいのか分からなかった」。

SEALのメンバーは、一行が発見されてから救出されるまで洞窟内に滞在し、一緒にゲームをするなどして少年たちの気を紛らわした。タイタン君は、会見に同席した隊員にはいつも負かされていたと振り返り、「彼は洞窟の王様だった」と表現して、隊員たちとの間に築いた絆を言い表した。

コーチのエカポンさんによると、水没したトンネルを潜水でくぐり抜けて脱出することが決まった時には、誰がいちばん遠くに住んでいるかで順番を決めようと冗談交じりに話し合ったという。世界中のメディアが集まっているとは考えもせず、救出された子どもたちはまっすぐ自宅に帰れると思い、最初に脱出した少年が情報を伝えられると考えていたという。

今回の出来事から学んだ教訓について、エカポンさんは人生に対してもっと慎重になると言い、アドゥル君はうかつに行動すればどうなるかを思い知ったと話している。

将来の夢については、SEALの隊員になりたくなったと答えた少年も何人かいた。

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