セウォル号沈没事故、韓国政府に賠償命令 国の責任認める
(CNN) 2014年に起きた旅客船セウォル号の沈没事故をめぐり、韓国のソウル中央地裁は19日、政府の責任を一部認め、遺族への賠償を行うよう命じる判決を言い渡した。複数のメディアが伝えた。
セウォル号は14年4月に韓国南西沖で沈没。約500人の乗客のうち304人が死亡した。犠牲者のほとんどは修学旅行中の高校生だった。
韓国の聯合ニュースによると、ソウル中央地裁は政府に対し、遺族1世帯あたりに2億ウォン(約2000万円)を支払うよう命じた。死亡した高校生すべての両親には4000万ウォンの加算も命じたという。
遺族は15年、事故の原因や対応の遅れに関して政府の責任を問うための訴訟を起こしていた。
裁判所が政府の責任を認めたのは19日の判決が初めて。ロイター通信によると、救助の遅れやフェリーの構造上の不備などに関連しての判断だという。
当初の捜査から事故当時、船長や乗員、沿岸警備隊の対応に不備があったとの見方が出ていた。生存者らは、船が沈んでいるにもかかわらずセウォル号の乗員からその場にとどまるよう指示されたと証言している。