パキスタン総選挙、元クリケット選手率いる野党が勝利宣言
パキスタン・イスラマバード(CNN) 25日に投票が行われたパキスタンの総選挙で、中道右派の野党「正義運動(PTI)」を率いるクリケットの元スター選手、イムラン・カーン党首(65)が勝利を宣言した。
公式な開票結果はまだ発表されていない。しかし今回の選挙ではテロや衝突が相次ぎ、PTIを除くほぼ全政党が、投票に不正があったと主張している。
カーン氏は25日午後に行った演説で、汚職撲滅に全力を挙げ、パキスタンの経済を発展させると強調。「我々は成功を収め、権限を与えられた。この選挙は歴史的な選挙だった」と勝利を宣言した。
26日夕刻の時点で、PTIが安定多数を確保できるかどうかはまだ分からない。選挙管理委員会が発表したこれまでの開票結果によると、PTIは272議席のうち119議席を確保した。これまでに219議席の結果が判明している。開票率は現地時間の同日午後7時半現在で82%。
カーン氏のPTIが勝利すれば、これまで何十年にもわたって2大政党が主導してきた同国の政治は歴史的転換点を迎えることになる。
与党「イスラム教徒連盟シャリフ派(PMLーN)」のシェバズ・シャリフ党首はツイッターへの投稿で、「大規模な不正」によってカーン氏に有利な展開になったと主張。軍が選挙に介入した疑惑が広まっていると述べ、「そうしたあからさまな不正に対し、政治的・法的選択肢を行使する」と付け加えた。
野党「パキスタン人民党(PPP)」党首で故ブット元首相の息子のビラワル・ブット・ザルダリ氏も、票が不正操作された疑いがあり、今回の結果は受け入れられないとツイートした。