ロシア人記者3人殺害される、民間軍事会社の調査中 中央アフリカ
モスクワ(CNN) 中央アフリカ共和国で今週、ロシア政府とつながりを持つ民間軍事会社について調査していたとされるロシア人記者3人が殺害されたことが2日までに分かった。地元当局は奇襲攻撃だったとしている。
ロシアのネットメディア「TsUR」はフェイスブック上で、記者3人が中央アフリカ共和国に滞在していた理由について、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」を調査する目的だったと明らかにした。
ワグネルはシリアやウクライナに傭兵(ようへい)を派遣。ウクライナ東部で分離派勢力と共闘する兵士を募集したとして、米財務省から制裁を科されている。2月にはシリアで、ワグネルと契約した数十人が米軍などとの戦闘中に死傷する事態も起きていた。
ロシア外務省は先月31日、死亡した記者の身元について、遺体と一緒に見つかった文書から、オルハン・ジェマリ、アレクサンドル・ラストルグエフ、キリル・ラドチェンコの各氏と特定されたと明らかにした。
殺害現場は首都バンギの北およそ300キロの場所にあるシビュー市付近。市長はロイター通信の取材に、武装した男3人が奇襲攻撃を仕掛け、記者たちの乗る車両を銃撃したとしている。
ロシア外務省は声明で、現地大使館はロシア人記者がいるという情報を把握していなかったと説明。大使館職員らが法執行当局や政府機関と緊密に連携し、死亡時の状況の解明に努めていると述べた。
ロシアは公式には認めていないものの、シリアやウクライナの紛争地帯で民間軍事会社に頼ってきた。アフリカにおけるワグネルの活動をめぐっては最近、ロシア国内の独立系調査メディアによる報道が行われていた。