航空機事故、「全員生存」のケースが普通に 専門家が指摘

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アエロメヒコ航空機の墜落現場で負傷者を救出する赤十字の職員/Red Cross Durango via AP

アエロメヒコ航空機の墜落現場で負傷者を救出する赤十字の職員/Red Cross Durango via AP

(CNN) 乗客乗員103人を乗せたアエロメヒコ航空機の墜落では、炎に包まれた機体から旅客が緊急脱出を余儀なくされたものの、死者は出なかった。専門家の間では、航空機事故で全員が助かるケースが普通になってきているとの指摘も出ている。

CNNの航空アナリスト、メアリー・スキアボ氏は1日、今回死者が出なかったのは航空安全の向上が進む最近の流れに合致していると指摘。こうした傾向が「例外ではなく常態になってきている」とし、航空機事故の87%では全員無事だったとする国際民間航空機関(ICAO)の統計に言及した。

スキアボ氏によると、生存率向上の背景には、衝撃耐性をめぐる研究がこの20年間で格段に進歩したことがある。「以前は、航空機が墜落すれば全員死亡するものと考えられていたが、もうそういった状況ではない」

2005年にエールフランス機がカナダ・トロントの滑走路をオーバーランした事故では、搭乗者全員が助かった。16年6月にはシンガポール航空機の翼が炎に包まれる事故が起きたが、ここでも全員無事だったという。米サンフランシスコの空港で13年に起きたアシアナ航空機墜落での死者は3人にとどまっている。

アエロメヒコ航空によると、今回の墜落では数十人が病院に搬送され、64人がすでに退院。メキシコ保健省は1日、依然として25人が入院中だと発表した。

この中には、手術後も重体が続く操縦士のほか、体の4分の1にやけどを負った8歳の女児も含まれているという。

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