大統領演説中の爆発、暗殺未遂容疑で6人を拘束 ベネズエラ
(CNN) 南米ベネズエラのマドゥロ大統領の演説中にドローン(無人機)が爆発した事件で、同国のレベロル内相は5日、「テロと暗殺」を図った疑いで6人を拘束したと発表した。
事件ではマドゥロ氏が首都カラカスの軍事パレードで演説していた際、爆発物を搭載した複数のドローンが飛来した。マドゥロ氏は、極右勢力とコロンビアのサントス大統領が関与した攻撃だったとしている。
レベロル氏は拘束された6人のうち1人について、昨年8月に同国バレンシアで起きた軍基地襲撃に関与した疑いで逮捕状が出ていたと述べた。
別の1人は2014年の反政府デモの最中に逮捕されたことがあるという。レベロル氏はさらなる逮捕の可能性も排除しなかった。
レベロル氏によれば、実行犯はDJI製のドローンを使い、個々の機体には「C4」と呼ばれる爆発物1キロを搭載していた。
これらの爆発物は半径50メートルの範囲に被害を及ぼす場合があるとしている。また、ドローンの発射地点に使われた付近の通りを特定することに情報機関が成功したとも述べた。
ドローンのうち1機は爆破させる目的で演壇の上空に飛来したが、当局の介入で制御を失い、狙いの区域の外で爆発したという。
2機目のドローンは制御不能となってアパートに落下し、その1階で爆発したとしている。
事件はマドゥロ氏が国家警備軍創立81周年の式典で演説していた際に発生。ライブ映像には、演説中のマドゥロ氏が驚いて上空を見上げる様子が映っている。マドゥロ氏はその数時間後に国営テレビに出演し、捜査や逮捕について発表した。