インドネシア地震の死者347人に、全容まだ把握できず
(CNN) インドネシア東部のロンボク島を襲ったマグニチュード(M)6.9の地震で、国営アンタラ通信は8日、死者が347人に増えたと伝えた。
地震は5日にロンボク島で発生。アンタラ通信によれば、犠牲者の大部分は同島北側のカヤンガンで死亡した。国家防災庁によると、地震による負傷者は1447人、避難した人は16万5000人を超えている。
首都ジャカルタを拠点とする赤十字の担当者がCNNに語ったところによると、支援用のトラックはがれきに阻まれて通行できず、土砂崩れの発生も懸念される。自宅から避難した住民らの多くは、津波を恐れて丘陵地や山間部に移動しているという。
カヤンガンに住む27歳の女性は、自宅で激しい揺れを感じ、生まれたばかりの子どもを抱いて外へ飛び出したという。「一時的に停電したけれど、復旧したので子どもを連れて外へ出て、がれきから逃れた」。地震が収まった後に戻ってみると、自宅は屋根の一部が崩れ落ちていた。
現在は夫と子どもと共に避難所に身を寄せているが、当局の助けを待つしかない状況で、子どものおむつなども不足している。「このままでは子どもが病気になってしまう」と女性は不安を募らせ、「私たちは助けを必要としている」と訴えた。
被災地では北部の山間部などにも救助隊が向かっているが、まだ状況が把握できていない地区もあり、被害の全容が判明するまでには何日もかかる見通し。
それでも国家防災庁は8日、国際的な支援は現時点で必要ないと表明した。