ぜいたくな「豪遊僧侶」に114年の禁錮言い渡し タイ
タイ・バンコク(CNN) タイでぜいたくな暮らしぶりから「豪遊僧侶」と呼ばれた元僧侶の男が、詐欺などの罪で有罪判決を受け、合計で114年の禁錮を言い渡された。弁護人がCNNに明らかにした。
判決を受けたのは元僧侶のウィラポン・スクポン被告。詐欺やマネーロンダリング(資金洗浄)、コンピューター犯罪などの罪に問われ、40を超す罪状それぞれについて2~3年の禁錮を言い渡された。
ただしタイの法律では、器物に対する犯罪の刑罰は最高で禁錮20年までと定められており、現在30代後半の同被告は、60歳になる前に出所できる公算が大きい。
判決に不服があれば30日以内に控訴するか、控訴期限の延長を求めることができ、弁護人は控訴する意向を表明した。
ウィラポン被告は未成年の少女に対する強姦罪にも問われており、この事件については今年10月に判決が言い渡される見通し。
ウィラポン被告は2013年、自家用ジェット機の機内で大量の札束を持つ姿がユーチューブに投稿され、悪評が広まった。自分は数十年前に実在していた僧侶の生まれ変わりだと主張し、独身でいることや質素な生活を求める仏教の教えに背いたとされる。
2014年には逮捕状が出され、地元メディアの報道によれば16年に米国で逮捕された。17年にはタイの捜査当局から要請を受けた米裁判所の判断に基づいてタイに送還され、僧侶の地位を剥奪されていた。
捜査当局によると、ウィラポン被告は少なくとも83台の車のほか、土地や住宅、マンションなどの不動産も保有。過去10年あまりにわたって、貧しい信者や裕福な銀行家などから集めた寄付をもとに富を築いていた。