ベネズエラ首都で大規模デモ、軍の動向に注目
一方、2日にはマドゥロ大統領支持派も、前任者だった故チャベス政権の誕生から20年を記念する行事を行った。
マドゥロ大統領は「ベネズエラに独裁政権は存在しない」と強調し、分断解消に向けた対話に乗り出す姿勢を強調。議会選挙の前倒しについても検討していると述べ、年内にも選挙を実施するとの見通しを示した。
ただし、野党が要求する大統領選挙の前倒しには応じない姿勢で、「私がこのベネズエラ・ボリバル共和国の大統領だ」と強調した。
政権支持派と反対派の双方が大規模デモを行う中で、軍の出方に注目が集まっている。
ベネズエラ空軍高官のエステバン・ヤネス・ロドリゲス氏を名乗る男性は2日、インターネットに投稿した動画で、軍を離反してグアイド氏を支持すると表明した。
男性はビデオ声明の中で、軍の90%はもはやマドゥロ氏を支持していないと主張。「軍に対して国民の抑圧を命令し続ければ、飢えや病気による死者が増える」と述べ、軍の同僚に対し、ベネズエラ国民に背を向けてはいけないと訴えている。
ベネズエラ軍では、1週間前にも米首都ワシントンに駐在するホセ・ルイス・シルバ武官がグアイド氏支持を表明していた。
一方、マドゥロ大統領は首都カラカスの集会で、民兵組織のメンバーや若者に対しても軍に加わるよう呼びかけている。
米国など十数カ国はグアイド氏を承認し、欧州議会は同氏を「正当な暫定大統領」と認定。一方、中国やロシア、トルコなどはマドゥロ大統領支持を表明している。