ベネズエラ首都で大規模デモ、軍の動向に注目
ベネズエラ・カラカス(CNN) 南米ベネズエラの首都カラカスで2日、大統領支持派と反体制派がそれぞれ大規模デモを行った。マドゥロ大統領は依然強気の姿勢だが、国内外から退陣を迫る圧力が強まる中、軍高官や大使の離反も相次ぎ、今後の軍の動向が注目される。
マドゥロ大統領はカラカスで開かれた集会で、「たとえ相手が我々の愛するベネズエラに干渉しようとしたとしても、我々には神聖な母国を守る用意がある」と力説した。
一方、ベネズエラの駐イラク大使、ジョナサン・ベラスコ氏は、自ら暫定大統領就任を宣言したフアン・グアイド国会議長を支持すると宣言。グアイド氏はベネズエラ国内外に向けて、平和的な抗議運動を通じて支持を表明するよう呼びかけている。
カラカスではグアイド氏の呼びかけに応え、数万人がデモに参加して早期の選挙実施を訴えた。
ベネズエラでは食料や医薬品が不足して経済は混乱状態に陥り、マドゥロ大統領が民主主義を踏みにじっているとして国際社会の非難が強まっている。
グアイド氏は2日の集会で、ベネズエラへ向かうはずの国際支援物資は、コロンビアとブラジルおよびカリブ海の島の3カ所で足止めされるだろうと語った。
これについて米駐在の野党代表、カルロス・ベッキオ氏はCNNの取材に対し、「ベネズエラ国民は食料や医薬品の欠乏に苦しんでいる。だがマドゥロはこの食料や医薬品の搬入を許していない」と話していた。