3歳男児へ酸攻撃、父親に禁錮16年の評決 英
ロンドン(CNN) 英中部ウースターで3歳男児が酸攻撃を受けた事件で、地元裁判所の陪審は6日、事件を首謀したとして男児の父親(40)に有罪評決を言い渡した。裁判所がCNNに明らかにした。量刑は禁錮16年。
男の妻は2016年に3人の子どもを連れて離婚しており、事件の背景には子どもの親権をめぐる元妻との争いがあったという。
陪審は父親のほか、共謀者5人にも有罪評決を言い渡した。男児の顔面に硫酸をかけて「やけどや身体損傷、容姿の変形」を負わせる意図があったとしている。
父親はイングランド中部ウォルバーハンプトンに住むタクシー運転手だが、もともとはアフガニスタン出身。英PA通信は犯行の目的について、母親には適切な世話ができないと印象づけることで、男児との面会時間などを増やす狙いがあったと報じた。
検察は父親を「首謀者」と位置づけ、「無防備な3歳男児に対する卑劣な襲撃だ」と指摘。男児は母親やきょうだいと一緒に誕生日プレゼントを選んでいたところだったと明らかにした。
母親は声明で、父親によるこうした形の襲撃を「受け入れるのは極めて難しい」と述べる一方、有罪評決には喜びを表した。
事件は昨年7月、ウースターのディスカウント店で発生。男児は顔と腕に重いやけどを負い、「痛い」と繰り返し叫んでいたとされる。現在は回復を遂げ、母親が面倒をみているという。