エボラ治療センターを武装集団が襲撃、1人死亡 コンゴ
(CNN) コンゴ民主共和国(旧ザイール)にあるエボラ出血熱の治療センターが武装グループに襲撃され、警官1人が死亡、治療スタッフ1人が負傷していたことが11日までに分かった。エボラ出血熱は同国で感染が広がり、これまで数百人が死亡している。
世界保健機関(WHO)によると、襲撃があったのは9日。標的になった治療センターはその前の週にも同じ武装グループに襲われていた。
コンゴを3日間の日程で訪れていたWHOのテドロス・アダノム事務局長は襲撃の後、治療センターのスタッフらに語り掛け、一部の武装グループについて、エボラの猛威に苦しむ国内状況につけ込んでいると非難。「それでも我々には、国民に奉仕しつづける以外の選択肢はない。ここにいるのは、世界で最も弱い立場に置かれた部類の人たちだ」と述べた。
WHOによれば、エボラ流行の中心地となっている北キブ州では数多くの武装グループによる抗争が長年にわたり続き、襲撃などの暴力も後を絶たない。WHOは国連や地元警察から追加的な支援を受けながら、現地の治療センターの保護に取り組んでいるという。
先月にも北キブ州の治療センターが2度襲撃され、 国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」による一部の人道支援活動が停止に追い込まれた。