チグリス川でフェリー転覆 92人死亡、多数が行方不明に イラク
(CNN) イラク北部モスル近郊を流れるチグリス川で21日、定員オーバーのフェリーが沈没し、当局者によると少なくとも92人が死亡した。
乗客は同地の新年に当たるノウルーズや母の日を祝っており、保健省によると、犠牲者には少なくとも12人の子どもが含まれるという。
同船は川岸から乗客を乗せて小さな観光島に向かう途中で、モスル市長によれば、乗船者約150人のうち、約60人が行方不明になっている。
モスルはかつて、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の支配地だった。母親を亡くしたという男性は、一家で新年を祝うつもりだったと話し、「母はISISを生き延びたのに、フェリーのたった数百メートルの航行で死ぬなんて」と絶句した。
捜索隊は多数の遺体を川から引き揚げ、現在も捜索を続けている。
国営メディアは災害対策当局の話として、フェリーには定員の2倍を超す乗客が乗っていたと伝えた。