新疆の大規模施設、「強制収容所ではない」と中国政府 米の「干渉」に難色
香港(CNN) 中国北西部・新疆ウイグル自治区の収容施設にイスラム教徒らが多数拘束されている問題で、中国政府は6日、施設に批判的な見解を示す米国政府に対し「中国の国内事情への干渉」を止めるよう通告した。施設は「強制収容所」であるとする米国からの非難についても、これを明確に否定している。
米国防総省のシュライバー次官補は3日の記者会見で、中国政府が運営する上記の施設について、イスラム教徒を多数派とするウイグル族が最大で300万人収容されている可能性があると指摘。「中国共産党は治安部隊を使い、大規模な投獄を行っている。中国のイスラム教徒が強制収容所に送られているのだ」と述べた。
政府によるウイグル族の大規模な収容は、ここ数年にわたり実施されている。収容経験者は当該の施設を再教育センターと呼び、刑務所のような環境の下、ウイグルの文化的・宗教的慣習を根絶し、共産党の教義を植え付けるための場所だと説明する。
これに対し中国政府は強制的な収容の事実を否定。施設はあくまでも「自発的な職業訓練センター」であると反論している。
中国外務省の報道官は6日、施設が強制収容所だとする主張を「事実無根」とし、大規模な施設を立ち上げることで「テロリズムと闘っている」と強調した。
そのうえで「我々は米国の関係者に対し、事実を尊重し、先入観を捨て去るよう強く求める。慎重な言動を心掛け、中国の国内事情に対する干渉は止めるべきだ」と通告。「真摯(しんし)な取り組みによって、両国の相互信頼と協力を実現してほしい」と訴えた。