メキシコ市で深刻な大気汚染 学校閉鎖し車自粛も要請
(CNN) メキシコの首都メキシコ市がここ数日間、山林火災が原因とする深刻な大気汚染に襲われ、市内の小学校の閉鎖や車両の運転回避を呼び掛けるなどの対応策を迫られている。
市内上空は分厚い、黒色のもやのようなものに覆われており、野外での運動も控えるよう勧告した。同市の人口は2100万人以上。ここ数十年間は大気汚染の問題に悩まされている。
自動車で混み合う道路=13日、メキシコ市/Alejandro Cegarra/Bloomberg/Getty Images
大気汚染が悪化する中、メキシコ市の高層タワー、ラテンアメリカタワーの展望場所から町を眺める人々=14日/Pedro Pardo/AFP/Getty Images
市は14日、環境上の非常事態も宣言した。同国の環境省によると、今週中には全国32州のうち20州の最大100カ所で山林火災が発生した。
大気汚染が悪化しているメキシコ市の風景=14日/Pedro Pardo/AFP/AFP/Getty Images
米環境保護局の大気汚染の程度を示す指標(AQI)に照らした場合、メキシコ市のAQIは直近で健康に良くない水準とされる166を観測。同指標は数値が少ないほど汚染が進んでいないことを意味する。
メキシコ市内に煙が立ちこめる中、国際空港から離陸するジェット機=16日/Marco Ugarte/AP
夜景も煙や汚染物質でかすむ=16日未明/Marco Ugarte/AP
一部の市民の間では大気汚染への対処が緩慢な市当局への批判も生まれている。ただ、クラウディア・シェインバウム市長は現状だけではなく長期的な大気汚染対策を含めた包括的な対策を練っていると反論。大気汚染については市内を走る車、工場の操業、高温や山林火災が原因と主張した。