トランプ氏、自分のゴルフ場での会談要望 アイルランド反発
(CNN) トランプ米大統領が今年6月に予定しているとされるアイルランド訪問で首脳会談の開催場所の選定で両国が対立していることが18日までにわかった。
CNNの取材に応じたアイルランド政府筋によると、米側は事前折衝でアイルランド・ドンベッグにあるトランプ氏経営のゴルフ場を主張。アイルランドは外交規範に準じて場所は訪問の受け入れ国が決めるべきとし、トランプ氏保有のホテルは対象外と応酬したという。
トランプ氏のアイルランド訪問は、第2次世界大戦で連合国側の勝利の誘因となった「ノルマンディー上陸作戦」から75年を記念する英仏での式典参加に伴うもの。
首脳会談の場所の選定については、マルバニー米大統領首席補佐官が深く絡み、アイルランドのレオ・バラッカー首相がドンベッグを訪れることにこだわっているという。
アイルランド側は妥協案として、トランプ氏をゴルフ場近くのドロモランド・キャッスルに招いて夕食会を催し、バラッカー首相がドンベッグでの朝食会に臨むことを提案。ただ、ホワイトハウスは同意しておらず、トランプ氏がアイルランドではなく英スコットランドにある同氏系列のゴルフ場へ向かう案を示し、けん制したという。
別のアイルランド政府筋は、トランプ氏は同国内で人気がなく、訪問はバラッカー氏にとって機微な配慮を要する政治案件になっていると指摘した。
バラッカー首相は最近、記者団にトランプ氏が訪問する可能性を問われ、米国大統領は常に歓迎されるとし、「人物に対する我々の個人的評価がいかなるものであっても」とも付け加えていた。また、民主主義の原則に触れ、抗議デモを大いに歓迎するとの考えも表明した。