10歳少女の遺体発見、強姦・酸攻撃か 警察の対応に批判 パキスタン
イスラマバード(CNN) パキスタンで10歳の少女が殺害される事件があり、警察や当局の対応に批判が集まっている。父親はCNNの取材に、少女が強姦(ごうかん)され酸をかけられたと訴えた。
ファリシュタ・モフマンドちゃんの遺体は、首都イスラマバードにある自宅近くの雑木林で見つかった。父親はファリシュタちゃんが姿を消した夜に通報したが、21日の警察の発表によると、警官が行方不明届けを処理したのは4日後のことだった。通報の際には、誰かと家出したのではないかと言われたという。
父親はCNNに対し、遺体には強姦や虐待の痕があったと証言。「遺体はひどい状態だった。何者かが酸をかけたようだった」と話した。
パキスタンでは子どもや女性への暴力が広がっており、ファリシュタちゃんの死を受けて議論が噴出した。その多くは警察の対応の遅れを、根強い性差別の証しとして批判する内容だ。
ツイッターでは今週、「ファリシュタ・モフマンド」「ファリシュタに正義を」というハッシュタグがトレンド入りした。ユーザーの多くは警察の対応責任者の辞任を求めている。
シャー内相は21日、事件への調査を指示。警察監察総監は、父親が行方不明を届け出た町の警官を停職処分にした。21日夕には主犯格とみられる14歳の親族ら3人の逮捕を発表した。
パキスタン東部パンジャブ州では2018年、7歳少女の遺体がごみ捨て場で見つかる事件も起きており、同国の人権団体HRCPは今回の事件との類似性を指摘している。