欧米のプラスチックごみ、中国に次いでマレーシアも輸入禁止 次なる輸出先は?
マレーシアプラスチック製造協会(MPMA)のCCチア副会長は、マレーシアは国内産業を促進するため、より多くのきちんと分別されたプラスチックが必要と指摘する。
CCチア氏は、「現在、ここ(マレーシア)で収集されているプラスチックだけでは、地元のリサイクル業を支えるのに不十分だ」とし、「だからこそ、外国からのプラスチックごみの輸入に頼る必要がある」と訴える。
しかし、違法なリサイクル業者への不満が高まる中、マレーシア政府は18年10月、大半のプラスチックごみの輸入を一時的に禁止した。この禁輸が違法業者だけでなく、認可を受けた合法のリサイクル業者にも影響を与えている。
「(プラスチックごみの輸入禁止により)法を守り、適正なリサイクルを行っている地元のリサイクル業者も苦しんでいる」とCCチア氏は言う。
またタイやベトナムなど、他の東南アジア諸国も過去1年間に外国からのプラスチックごみの輸入の規制措置を講じたと報じられている。その影響で、米国の港ではプラスチックごみが入ったコンテナが、新たな輸出先が決まるまで放置されている。
エコロジーセンターのボーク氏は、違法業者の増加に伴う東南アジア各国のプラスチックごみの輸入禁止が誤ったメッセージを発したり、米国人がリサイクルをやめたりしてしまうことのないようにすることが重要と指摘する。
さらにボーク氏は、最終的に消費者は使い捨てのプラスチック包装の代替物を見つける必要があり、さもなければいつか人類はプラスチックの海でおぼれることになるかもしれないと警告する。
一方、マレーシアのレイさんは、欧米諸国に非常にシンプルなメッセージを送る。
レイさんは「私の国にごみを送りつけている国々はどうかやめてほしい」と述べ、さらに「自分のごみは自分の国、自分の土地で処理してください」と訴えた。