中国、香港デモを非難 「干渉やめよ」と警告
(CNN) 香港でデモ隊が立法会(議会)を一時占拠した事件について、中国政府は2日、「過激」な行動とこれを非難し、外国の干渉をけん制した。
中国国務院(内閣に相当)香港マカオ事務弁公室の報道官は2日、デモを香港の統治制度に対する「あからさまな挑戦」だと非難する談話を発表。香港の政府と警察に強い支持を表明し、「こうした違法性の高い行動は香港における法の支配と社会秩序を傷つけ、香港の根本的利益を損なう」と述べた。
中国外交部(外務省に相当)の報道官は同日午後、諸外国が香港の「内政」に干渉したり、「暴力的な犯罪」を支持したりすることはどんな形であれ許さないと警告。「誤解を招く合図を送るな。間違った行動を取るな」とも呼び掛けた。
同報道官はさらに、デモ隊を支持する国を「極めて偽善的」と非難し、「香港の立法会で起きた暴力が欧州や米国で起きたらどう対処するのか」と問い掛けた。
中国の国営メディアではこれまで、大規模な抗議行動についての報道が厳しく制限されてきた。しかし2日の報道では従来と違い、香港のデモが大きく取り上げられた。
中国共産党の機関紙「人民日報」系の英字紙「グローバル・タイムズ」は同日の論説で、香港のような「先進社会」で「無謀で野蛮」な暴力事件が起きたのは不名誉なことだと述べ、こうした行動を一切容認しない姿勢が唯一の対応策だと主張。さもなければ社会が混乱状態に陥り、「パンドラの箱」を開けるような事態になると警告した。
ただし一部のメディアはデモでなく、同じ日に開かれた香港返還22周年の記念行事に注目。国営新華社通信は公式ツイッターに、「アイ・ラブ・香港」の文字を掲げた香港市民らの写真を投稿した。