生分解性プラスチック、海洋汚染を悪化させる恐れも 英議会報告書
さらに、そうした代替素材が「二酸化炭素の排出量増大といった環境への影響について適切に考慮されないまま」使われている実態も紹介。海洋保護団体の発言を引用し、「もし生分解性カップが海に捨てられれば、普通のプラスチックカップと同じくらい、海洋生物に大きな問題を投げかける」と指摘した。
その上で、再利用と詰め替えが可能な容器について検討するよう英政府に提言、そもそもプラスチックの食品・飲料容器の削減に向けた取り組みが不十分だと苦言を呈した。
同委員会のニール・パリッシュ委員長は、「河川や海洋のプラスチック汚染が大きな問題であることは誰もが知っている。だがプラスチックを別の素材に入れ替えることは、必ずしも最善の解決策ではない。全ての素材は環境に影響を及ぼす」と強調。「生分解性プラスチックは適切なインフラや、廃棄方法に関する消費者の理解がないまま導入されている。基本的に、代替は解決にならない。我々は使い捨て容器を減らす手段を検討する必要がある」と訴えている。