北朝鮮の金委員長、トランプ氏とは「特別な関係」
ソウル(CNN) 北朝鮮の金桂寛・外務省顧問は24日までに、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長がトランプ米大統領との間の「特別な関係」をたたえたとし、両指導者は「相互の信頼関係」を維持しているとする声明を発表した。
朝鮮中央通信が伝えた。同顧問は「米朝が全ての障害を克服し、(両指導者間の)密接な関係に基づき双方の関係をより良い方向へ進めることを切に期待する」とも述べた。
米朝間の将来的な外交的協議を見据えた声明とも受けとめられている。米朝は今月、北欧スウェーデンで北朝鮮の非核化に関する実務者協議を開いたが具体的な成果は得られなかった。
この協議の結果について北朝鮮側は米国が非妥協的な態度を示したため決裂したと主張。一方、米国務省は双方は良き意見交換を行ったと食い違う見方を示していた。
北朝鮮は米国との非核化交渉でトランプ氏の努力を評価する一方、同氏の周囲の高官を非難する戦術を使い分けている。金委員長は今年4月、重要と位置付ける政策演説で米側の交渉姿勢の変化を今年末まで待つとも通告していた。
米国との核交渉を以前担ったこともある金桂寛氏は声明で、「問題なのはトランプ大統領の政治的な判断や意図とは反対にワシントンの政界や米政府の政策作成者が理由もなく北朝鮮に敵対的であり、冷戦思考やイデオロギー上の偏見にとらわれていることだ」とも主張した。