医薬品や供物にシアン化物、10人殺害の容疑で男を逮捕 インド
ニューデリー(CNN) インド警察は7日までに、シアン化物を混入させた供物や医薬品を渡して10人を殺害したとして、容疑者の男を逮捕したことを明らかにした。男は殺害後に現金や金、銀を盗んだ疑いが持たれている。
ベランキ・シムハドリ容疑者(38)は南部アンドラプラデシュ州で昨年2月から今年10月に起きた事件について自供し、5日に逮捕された。
警察によると、シムハドリ容疑者はヒンドゥー教徒やシーク教徒が口にする供物「プラサーダム」にシアン化物を混入させ、被害者の一部に与えた疑い。これとは別に、伝統薬と称してシアン化物を与えていたケースも ある。
同州エルルの警察によると、容疑者は10件のうち9件で被害者の財産を盗んでいた。
最初の被害者は昨年2月15日に自宅の庭で死亡。シムハドリ容疑者は運気が上がると主張してシアン化物入りの供物を与え、現金400万ルピー(約610万円)と銀の指輪を盗んだ疑いがある。
シムハドリ容疑者はその後州内各地で8人を殺害したが、10人目の被害者が出るまで逮捕に至ることはなかった。
警察によると、10人目の被害者となった男性は先月17日、エルルで意識不明の状態で見つかった。防犯カメラの映像にはシムハドリ容疑者が男性に話しかける様子が映っており、警察は5日に容疑者を逮捕した。
警察によると、シムハドリ容疑者は不動産取引で多額の借金を抱えており、こうした状況を克服しようと犯行に手を染めたとしている。