パキスタンのムシャラフ元大統領、国家反逆罪で死刑判決
(CNN) パキスタンのムシャラフ元大統領(76)が在任中の非常事態宣言をめぐり国家反逆罪に問われていた裁判で、同国の特別法廷は17日、被告不在のまま死刑判決を言い渡した。
特別法廷の判事3人のうち2人が死刑を支持し、残る1人も有罪判決には同意した。被告は上訴することができる。
元大統領は1999年の軍事クーデターで権力を掌握。2007年に反対派を抑えようと非常事態宣言を出して憲法を停止し、最高裁長官を解任したことが国家反逆罪にあたるとして、14年に訴追された。
パキスタン軍のトップ経験者が国家反逆罪で有罪となったのは初めて。同国の憲法で国家反逆罪は死刑または終身刑に相当する。
本人は渡航禁止が解除された16年に出国し、アラブ首長国連邦のドバイで病気療養中。今月、病院のベッドからビデオ声明を出し、無罪を主張していた。
軍の広報部門は17日、元大統領が反逆者であり得ないことは確かだとする声明を発表。特別法廷の裁判は適正手続きの原則を無視していると主張した。