改正国籍法への抗議デモ続く、死者22人に インド
ニューデリー(CNN) 近隣国から来た移民に国籍を与える改正国籍法への抗議活動が先週から続いているインド・ウッタルプラデシュ州の警察は21日、少なくとも15人がこれまでデモに伴う混乱などで死亡したと報告した。
抗議活動に絡むインド全土の死亡者はこれで22人に増えた。同州の警察幹部は記者会見で、州内で起きた暴力や放火で負傷した警官は260人以上に達したとも述べた。
CNNは19日、マンガロール市で2人が死亡したと報道。先週には抗議活動が最初に起きた北部アッサム州で5人が死亡していた。
先週成立した改正国籍法は2015年以前にパキスタン、バングラデシュやアフガニスタンから来たイスラム教徒以外の移民にインド国籍を与える内容。抗議活動の高揚は、移民が増える懸念や、イスラム教徒に差別的である改正内容に根差している。
ウッタルプラデシュ州ではデモや暴力発生を受け、4人以上の住民による公の場所での集会を15日間禁じた。英国の植民地時代にさかのぼる施策の適用で州全体が対象となった。首都ニューデリーでも同様の措置が抗議活動が盛んな一部地区で実施された。
また、建物への放火や警官隊との衝突が19日に起きたことを受け、ウッタルプラデシュ州の州都ラクナウでは21日夕までインターネットサービスが停止された。