インド、宗教的少数派の移民に国籍付与へ イスラム教徒は除外

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

インド、宗教的少数派の移民に国籍付与へ イスラム除外

(CNN) インド上院は11日、周辺3カ国からの宗教的少数派の移民に国籍を付与する法案を可決した。政府は迫害を逃れてきた人々を保護する措置だとしているが、イスラム教徒は除外されるため、野党からは反発の声が上がっている。

法案はアフガニスタン、バングラデシュ、パキスタン出身の宗教的少数派に対する国籍付与を迅速化する内容。ヒンドゥー教徒やシーク教徒、仏教徒、ジャイナ教徒、パールシー(ゾロアスター教徒)、キリスト教徒などが対象となる。

野党は法案は違憲と主張。宗教に基づいて国籍を付与するものであり、国内にいる2億人のイスラム教徒の立場をさらに悪化させる結果になるとしている。

一方、ヒンドゥー至上主義政党「インド人民党(BJP)」が率いる政府は法案について、本国での迫害から逃れてきた宗教的少数派の保護が狙いだと説明した。

法案は上院を賛成125、反対105で通過。前日にはBJPが多数派を占める下院で賛成311、反対80で可決された。モディ首相が署名して成立する見通し。

これについてインドの人権活動家は「誇張抜きでおそらく最も危険な法案だと思う。インドという国の特徴と憲法を破壊するものだ」と懸念を表明し、インド憲法は本質的に世俗的な価値観に基づいていると指摘した。

モディ首相はツイッターで法案可決を称賛し、「インドにとって、そして思いやりと同胞愛を尊ぶ我が国の気風にとって記念すべき日だ」「長年迫害を受けてきた多くの人の苦しみが和らぐだろう」と述べた。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「インド」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]