台湾総統選 蔡英文氏が再選、過去最多の得票数を記録
(CNN) 11日投開票の台湾総統選は与党民進党の現職、蔡英文(ツァイインウェン)総統が大差で再選を果たし、有権者らに感謝の言葉を述べた。
中央選管によると、開票率99%の時点で蔡氏の得票数は800万票超と、2008年に国民党の馬英九(マーインチウ)氏が獲得した約766万票を上回り、史上最多記録を更新した。
野党国民党の対立候補、韓国瑜(ハンクオユイ)氏の得票数は540万票余りにとどまった。韓氏は11日、支持者らへの演説で敗北を認め、蔡氏に電話で祝意を伝えたことを明らかにした。
野党・国民党の韓国瑜氏は、対中融和政策を掲げたが敗北した/SAM YEH/AFP/AFP via Getty Images
総統選の最大の焦点は中国との関係。親中路線の国民党にとっては、反政府デモで混乱が続く香港情勢などが逆風となった。
蔡氏は昨年の統一地方選で民進党が大敗した責任を取って党首を辞任していたが、対中強硬姿勢を前面に打ち出して復活を果たした。
同氏は記者会見で「今回の選挙結果により、台湾の主権と民主主義が脅かされた時、我々が決意を叫ぶ声はさらに大きくなることが示された」と語った。
同氏はまた、中国に対して台湾への武力威嚇をやめるよう求め、全ての国が台湾を議論の対象としてでなく、パートナーとして扱うべきだと主張した。
中国は総統選に影響を及ぼすために情報操作を図ったとされ、蔡氏が英国で取得した博士号は偽物だとの疑惑が浮上する局面もあった。