森林火災続くオーストラリアに待望の大雨、新たな災害の恐れも
オーストラリア・メルボルン(CNN) 大規模な森林火災が続くオーストラリアで、南東部のニューサウスウェールズ(NSW)州など一部地域に激しい雷雨が発生し、待望の大雨をもたらしている。
NSW地方消防局は17日、「これがあと何日か続くことを祈る」とツイートした。
同局によると、州内ではほとんどの火災現場で過去24時間の間に雨が降った。それでも消火には至らず、今も82件の火災が続いていて、うち30件は食い止めることができていない。
干ばつが続いていた地域では、何年も雨を待ちわびていた住民が16日の降雨を歓迎した。シドニーなどの大都市でも本降りとなった。
予報によると、雨はあと数日続く見通しだが、地盤が乾燥している地域では鉄砲水が起きる恐れもあるとして警戒を呼びかけている。地域によっては、長年の干ばつで地盤が乾燥して雨水が染み込まず、通常であれば雨水を吸収する植生は森林火災のために焼失した。
火災で弱った木が倒壊する危険もあるほか、灰や残骸が雨で押し流されて水路に流れ込み、水が汚染される恐れもある。
ビクトリア州緊急対策局は、深さ4メートルの陥没穴など、今回の暴風雨によって生じた被害現場の写真をフェイスブックに投稿した。
A massive thank you to all our volunteers across Victoria who attended calls for help during a powerful storm system...
ビクトリア州気象局は16日、77ミリの雨量を観測して洪水が起きた地域もあり、被害が出ていることを明らかにした。
CNN系列局のナインニュースによると、所によってはわずか数時間で1カ月分に相当する豪雨に見舞われた。ただ、同州で最悪の火災が起きているイーストギプスランド地域ではそれほどの雨は降らなかった。