武漢市の駅と空港封鎖、交通機関も運行停止 新型ウイルスの死者17人に
香港(CNN) 中国湖北省の武漢市は22日、新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、同市を出発する旅客機や列車について、空港と駅を一時的に封鎖すると発表した。路線バスやフェリー、長距離バス、地下鉄を含む市内の公共交通機関も全て運行を中止する。
新型コロナウイルスによる死者は17人に増え、米国などでも患者が確認される中、パンデミック(世界的な大流行)を引き起こしかねないとして各国が警戒を強めている。
武漢市のコロナウイルス指令センターの発表によると、同市の封鎖は現地時間の23日午前10時から開始される。
患者を搬送する医療関係者=17日、中国武漢市/Getty Images/Getty Images AsiaPac/Getty Images
武漢市の武昌区にある列車の駅では22日、封鎖される前に武漢を離れようとする人たちが切符売り場の前に長い行列をつくった。
中国の衛生当局によると、本土でこれまでに確認された患者は547人に上り、湖北省では新型コロナウイルスに関連して新たに8人が死亡した。マカオや台湾でも感染が確認されているという。
国外でも米国、韓国、タイ、日本で感染が報告されているほか、オーストラリアでも感染が疑われる症例が見つかった。
武漢市内の駅には、切符を買い求める人々の行列ができた/CNN
世界では、12月中旬に新型コロナウイルスが検出されて以来、555人の感染が確認されている。
世界保健機関(WHO)は22日にジュネーブで緊急会合を開いた。しかし、「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言するためにはもっと多くの情報が必要だと判断。23日に開く会合で再びこの問題について話し合う。