パレードの観衆に車が突入、負傷者30人以上 ドイツ西部
(CNN) ドイツ西部ヘッセン州のフォルクマールゼンで現地時間の24日午後2時半ごろ、パレードの観衆に乗用車が突っ込み、警察によると少なくとも30人が負傷した。
警察によると、運転していた地元出身のドイツ人の男(29)が拘束され、けがの手当てを受けている。警察報道官は目撃者の話として、車が「意図的」に突入したとの見方を示す一方、運転者の動機は確認できないとした。
州内務当局は声明で、車が高速で走っていたと指摘し、意図的な攻撃だった可能性を否定できないと述べた。ただし男は現在、取り調べを受けられる状態にないという。
州当局は最大都市フランクフルトに捜査本部を設立し、州内各地で警官を増強した。地元警察は未確認情報の拡散に注意を促し、現場のビデオや写真を撮影していた場合はソーシャルメディアに流さず警察に提出するよう呼び掛けた。
24日のカーニバル関連行事は「用心のため」として全面的に中止された。
現場に駆けつけた警察や救急隊/Uwe Zucchi/AP
地元紙の記者はCNNに、鉄道駅の近くで車が警察の警戒線を突破し、観衆めがけて突っ込むのを見たと語った。路上には幼い子どもたち数人も横たわって泣いていたという。同記者によると、この町では毎年、カーニバルのパレードに約1000人が参加し、30前後の山車が出る。沿道では5000人余りが見物していたとみられる。
ヘッセン州では先週、南部ハーナウで極右思想を持った容疑者による銃撃事件が発生し、死者が出ていた。